看護師国家試験 第112回午前 全問題

2023年2月に実施された看護師国家試験の問題です。
午前の第1問から第120問までが出題されます。

看護師国家試験 第112回午前 全問題

2023年2月に実施された看護師国家試験の問題です。
午前の第1問から第120問までが出題されます。

1 / 120

1 令和2年(2020 年)の人口動態統計における妻の平均初婚年齢はどれか。

2 / 120

2 令和元年(2019 年)の国民生活基礎調査における女性の有訴者の自覚症状で最も多いのはどれか。

3 / 120

3 喫煙指数(Brinkman〈ブリンクマン〉指数)を算出するために、喫煙年数のほかに必要なのはどれか。

4 / 120

4 休憩時間を除いた1週間の労働時間で、超えてはならないと労働基準法で定められているのはどれか。

5 / 120

5 介護保険法における要支援および要介護認定の状態区分の数はどれか。

6 / 120

6 緩和ケアの目標で正しいのはどれか。

7 / 120

7 運動機能の発達で3歳以降に獲得するのはどれか。

8 / 120

8 ハヴィガースト, R. J.(Havighust, R. J.)が提唱する成人期の発達課題はどれか。

9 / 120

9 令和2年(2020 年)の衛生行政報告例における看護師の就業場所で、医療機関(病院、診療所)の次に多いのはどれか。

10 / 120

10 体性感覚はどれか。

11 / 120

11 健康な成人の白血球の中に占める割合が高いのはどれか。

12 / 120

12 体温変化をとらえ、体温調節の指令を出すのはどれか。

13 / 120

13 下血がみられる疾患はどれか。

14 / 120

14 糖尿病(diabetes mellitus)の急性合併症はどれか。

15 / 120

15 メタボリックシンドローム(metabolic syndrome)の診断基準において男性の腹囲〈ウエスト周囲径〉で正しいのはどれか。

16 / 120

16 炎症マーカーはどれか。

17 / 120

17 薬物動態で肝臓が関与するのはどれか。

18 / 120

18 胃から食道への逆流を防ぐために、成人が食後 30 分から1時間程度とるとよい体位はどれか。

19 / 120

19 全身清拭時に皮膚に触れるタオルの温度で適切なのはどれか。

20 / 120

20 個人防護具の脱衣手順で最初に外すのはどれか。

21 / 120

21 オートクレーブによる滅菌法はどれか。

22 / 120

22 薬物の吸収速度が最も速いのはどれか。

23 / 120

23 室内空気下での呼吸で、成人の一般的な酸素療法の適応の基準はどれか。

24 / 120

24 CO₂ナルコーシスの症状で正しいのはどれか。

25 / 120

25 母乳栄養の児に不足しやすいのはどれか。

26 / 120

26 骨格筋の細胞膜には(  )に対する受容体がある。自己抗体がこの受容体の働きを阻害すると骨格筋は収縮できなくなる。(  )に入る神経伝達物質として正しいのはどれか。

27 / 120

27 健常な女子(15 歳)が野外のコンサートで興奮し、頻呼吸を起こして倒れた。このときの女子の体内の状態で正しいのはどれか。

28 / 120

28 薬物の分解、排泄の速さの指標となるのはどれか。

29 / 120

29 多発性骨髄腫(multiple myeloma)で腫瘍化しているのはどれか。

30 / 120

30 くも膜下出血(subarachnoid hemorrhage)の成因で最も多いのはどれか。

31 / 120

31 社会保険制度と根拠法令の組合せで正しいのはどれか。

32 / 120

32 老人福祉法と介護保険法のいずれにも位置付けられている施設はどれか。

 

33 / 120

33 ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉感染症(human immunodeficiency virus infection)について正しいのはどれか。

34 / 120

34 医療計画について正しいのはどれか。

35 / 120

35 ノロウイルス感染症に罹患した患者の嘔吐物が床に飛び散っている。この処理に使用する消毒薬で適切なのはどれか。

36 / 120

36 臨死期の身体的変化はどれか。

37 / 120

37 成人女性に対するベッド上での排泄援助とその目的の組合せで適切なのはどれか。

38 / 120

38 成人のノンレム睡眠の特徴はどれか。

39 / 120

39 穿刺と穿刺部位の組合せで適切なのはどれか。

40 / 120

40 毒薬の保管方法を規定している法律はどれか。

41 / 120

41 輸血用血液製剤と保存温度の組合せで正しいのはどれか。

42 / 120

42 真空採血管とホルダーを用いて静脈血採血を実施するときに、駆血を解除するタイミングで適切なのはどれか。

43 / 120

43 MRI 検査室に持ち込んでよいのはどれか。

44 / 120

44 ムーア, F. D. (Moore, F. D.)が提唱した外科的侵襲を受けた患者の生体反応で正しいのはどれか。

45 / 120

45 関節拘縮の予防を目的とした関節可動域〈ROM〉訓練で正しいのはどれか。

46 / 120

46 放射線治療で人体の吸収線量を表す単位はどれか。

47 / 120

47 A さん(62 歳、男性)は呼吸困難と咳嗽が増強したため外来を受診した。胸部エックス線写真と胸部 CT によって特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis)による間質性肺炎(interstitial pneumonia)と診断され、呼吸機能検査を受けた。換気障害の分類を図に示す。A さんの換気障害の分類で当てはまるのはどれか。

48 / 120

48 右肺尖部の肺癌(lung cancer)散 瞳の胸壁への浸潤による症状はどれか。

49 / 120

49 胃切除術後のダンピング症候群(dumping syndrome)を予防するための食事指導で適切なのはどれか。

50 / 120

50 重度の肝硬変(cirrhosis)で基準値よりも低い値を示す血液検査項目はどれか。

51 / 120

51 成人のばね指(snapping finger)で正しいのはどれか。

52 / 120

52 広汎子宮全摘出術を受けた患者への退院後の生活に関する説明で正しいのはどれか。

53 / 120

53 老化に伴う血液・造血器系の変化で適切なのはどれか。

54 / 120

54 高齢者の身体拘束に関する説明で適切なのはどれか。

55 / 120

55 65 歳以上の高齢者が要介護認定の有無に関わらず利用できるのはどれか。

56 / 120

56 入院中の高齢者への看護師の対応で適切なのはどれか。

57 / 120

57 1歳6か月の身体発育曲線(体重)を示す。異常が疑われるのはどれか。

58 / 120

58 幼児期の心理社会的特徴はどれか。

59 / 120

59 正常な幼児期の基本的生活習慣で、2歳0か月ころまでに習得するのはどれか。

60 / 120

60 母子保健法に規定されているのはどれか。

61 / 120

61 排卵のある正常な月経周期で正しいのはどれか。

62 / 120

62 不妊症(infertility)について正しいのはどれか。

63 / 120

63 正常な分娩経過はどれか。

64 / 120

64 新生児の呼吸窮迫症候群〈RDS〉(respiratory distress syndrome)で正しいのはどれか。

65 / 120

65 小児期から青年期に発症し、運動性チック、音声チック及び汚言の乱用を伴うのはどれか。

66 / 120

66 患者の権利や力を尊重し、自己制御している感覚を持たせ、患者が社会生活に必要な技能や能力を獲得する支援を意味するのはどれか。

67 / 120

67 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律〈障害者総合支援法〉に基づき、精神障害者に適用されるのはどれか。

68 / 120

68 A さん(85 歳、男性)は1人暮らしで判断能力が不十分である。4親等以内の親族はいない。訪問看護事業所における A さんの情報管理で適切なのはどれか。

69 / 120

69 A さん(80 歳、女性)は1人暮らしで、在宅酸素療法〈HOT〉を受けている。訪問看護師は A さんに停電時を想定した避難行動の指導を行うことにした。A さんの停電時の避難行動で優先度が高いのはどれか。

70 / 120

70 介護保険制度における都道府県が指定・監督を行う居宅サービスはどれか。

71 / 120

71 A さん(70 歳、男性、要介護1)は脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で左不全麻痺がある。家屋内は杖を使用して移動が可能である。A さんから「入浴が不安なので安全な方法を教えてほしい」と訪問看護師に相談があった。A さんへの助言で適切なのはどれか。

72 / 120

72 看護マネジメントのプロセスの「統制」はどれか。

73 / 120

73 職員数が 300 人の病院の看護師の働き方に関するマネジメントで、労働安全衛生法に基づいて規定されているのはどれか。

74 / 120

74 国際協力として5歳未満児死亡率の高い地域に1年間派遣されることになった看護師が、派遣される地域の住民に対して行う活動でプライマリヘルスケアの原則に基づいた活動はどれか。

75 / 120

75 音を感知するラセン器〈Corti〈コルチ〉器〉があるのはどれか。

76 / 120

76 正常な糸球体で濾過される物質はどれか。

77 / 120

77 冷たい川に飛び込んだときに急激に体温が低下する原因で正しいのはどれか。

78 / 120

78 インスリンを過剰に投与したときに現れる症候で正しいのはどれか。

79 / 120

79 僧帽弁狭窄症(mitral stenosis)について正しいのはどれか。

80 / 120

80 検査の画像(別冊No. 1)を別に示す。狭心症(angina pectoris)の手術に最も重要な検査はどれか。

81 / 120

81 変形性膝関節症(osteoarthritis of the knee)について正しいのはどれか。

82 / 120

82 学校保健安全法で出席停止となる学校感染症のうち、第二種に分類されているのはどれか。

83 / 120

83 成人におけるバイタルサインで緊急に対応が必要なのはどれか。

84 / 120

84 老化による尿の生成と排尿機能の変化はどれか。

85 / 120

85 定期予防接種について正しいのはどれか。

86 / 120

86 緑内障(glaucoma)について正しいのはどれか。2つ選べ。

87 / 120

87 高齢者に脱水が起こりやすくなる要因はどれか。2つ選べ。

88 / 120

88 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律〈精神保健福祉法〉に基づく入院形態で正しいのはどれか。2つ選べ。

89 / 120

89 クリニカルパスについて正しいのはどれか。2つ選べ。

90 / 120

90 看護のアウトカムを評価するために収集する情報はどれか。2つ選べ。

91 / 120

次の文を読み 91〜93 の問いに答えよ。

A さん(47 歳、男性、会社員)は妻と2人暮らしで、自宅の室内で犬を飼っている。15 年前に慢性糸球体腎炎(chronic glomerulonephritis)と診断され、徐々に腎機能低下が認められたので、2年前から慢性腎不全(chronic renal failure)のため血液透析療法を週3回受けている。今回、弟から腎臓の提供の申し出があり、生体腎移植の目的で入院した。入院3日、A さんの生体腎移植手術は予定通り終了した。

91 A さんの手術直後に観察すべき項目で優先度が高いのはどれか。

92 / 120

次の文を読み 91〜93 の問いに答えよ。

A さん(47 歳、男性、会社員)は妻と2人暮らしで、自宅の室内で犬を飼っている。15 年前に慢性糸球体腎炎(chronic glomerulonephritis)と診断され、徐々に腎機能低下が認められたので、2年前から慢性腎不全(chronic renal failure)のため血液透析療法を週3回受けている。今回、弟から腎臓の提供の申し出があり、生体腎移植の目的で入院した。入院3日、A さんの生体腎移植手術は予定通り終了した。

92 A さんは術前からタクロリムスなど複数の免疫抑制薬を服用している。A さんは「移植したら免疫抑制薬を飲む必要があることは分かっているのですが、退院後は何に気を付ければよいですか」と看護師に質問した。A さんへの看護師の説明で適切なのはどれか。

93 / 120

次の文を読み 91〜93 の問いに答えよ。

A さん(47 歳、男性、会社員)は妻と2人暮らしで、自宅の室内で犬を飼っている。15 年前に慢性糸球体腎炎(chronic glomerulonephritis)と診断され、徐々に腎機能低下が認められたので、2年前から慢性腎不全(chronic renal failure)のため血液透析療法を週3回受けている。今回、弟から腎臓の提供の申し出があり、生体腎移植の目的で入院した。入院3日、A さんの生体腎移植手術は予定通り終了した。

93 A さんは順調に回復し、移植後の拒絶反応もなく退院することになった。A さんは「腎臓が悪くなってから気を付けないといけないことが多かったのですが、移植してこれまでの制約がなくなりますね」と話した。A さんの退院後の生活で継続が必要なのはどれか。

94 / 120

次の文を読み 94〜96 の問いに答えよ。

A さん(28 歳、女性、美容師)はゴルフが趣味である。同居しているパートナーと1週前にゴルフに行った後から、顔面の紅斑、微熱、全身倦怠感および手指の関節痛が現れた。病院を受診したところ、全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus)〈SLE〉と診断され入院した。A さんは看護師に「これまで病気をしたことがなかったので、驚いています」と話した。

バイタルサイン:体温 37.4 ℃、呼吸数 18/分、脈拍 64/分、整、血圧 110/60 mmHg。
血液所見:赤血球 260 万/μL、Hb 9.0 g/dL、白血球 7,600/μL、血小板 18 万/μL、尿素窒素 16 mg/dL、クレアチニン 0.8 mg/dL、 CRP 0.7 mg/dL、直接Coombs〈クームス〉試験陽性。
尿所見:尿蛋白(ー)、尿潜血(ー)。
神経学的検査:異常所見なし。
12 誘導心電図:異常所見なし。
胸部エックス線写真:異常所見なし。

94 A さんに生じている可能性が高いのはどれか。

95 / 120

次の文を読み 94〜96 の問いに答えよ。

A さん(28 歳、女性、美容師)はゴルフが趣味である。同居しているパートナーと1週前にゴルフに行った後から、顔面の紅斑、微熱、全身倦怠感および手指の関節痛が現れた。病院を受診したところ、全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus)〈SLE〉と診断され入院した。A さんは看護師に「これまで病気をしたことがなかったので、驚いています」と話した。

バイタルサイン:体温 37.4 ℃、呼吸数 18/分、脈拍 64/分、整、血圧 110/60 mmHg。
血液所見:赤血球 260 万/μL、Hb 9.0 g/dL、白血球 7,600/μL、血小板 18 万/μL、尿素窒素 16 mg/dL、クレアチニン 0.8 mg/dL、 CRP 0.7 mg/dL、直接Coombs〈クームス〉試験陽性。
尿所見:尿蛋白(ー)、尿潜血(ー)。
神経学的検査:異常所見なし。
12 誘導心電図:異常所見なし。
胸部エックス線写真:異常所見なし。

95 A さんはステロイドパルス療法の後、副腎皮質ステロイド薬の内服治療が開始された。入院3週ころから満月様顔貌がみられたため、外見の変化に気持ちが落ち込むようになった。A さんへの対応で適切なのはどれか。

96 / 120

次の文を読み 94〜96 の問いに答えよ。

A さん(28 歳、女性、美容師)はゴルフが趣味である。同居しているパートナーと1週前にゴルフに行った後から、顔面の紅斑、微熱、全身倦怠感および手指の関節痛が現れた。病院を受診したところ、全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus)〈SLE〉と診断され入院した。A さんは看護師に「これまで病気をしたことがなかったので、驚いています」と話した。

バイタルサイン:体温 37.4 ℃、呼吸数 18/分、脈拍 64/分、整、血圧 110/60 mmHg。
血液所見:赤血球 260 万/μL、Hb 9.0 g/dL、白血球 7,600/μL、血小板 18 万/μL、尿素窒素 16 mg/dL、クレアチニン 0.8 mg/dL、 CRP 0.7 mg/dL、直接Coombs〈クームス〉試験陽性。
尿所見:尿蛋白(ー)、尿潜血(ー)。
神経学的検査:異常所見なし。
12 誘導心電図:異常所見なし。
胸部エックス線写真:異常所見なし。

96 A さんは外来で副腎皮質ステロイド薬の内服治療を継続することになった。Aさんは「病気を悪化させないために退院後はどのような生活がよいでしょうか」と看護師に質問した。A さんへの退院指導で適切なのはどれか。

97 / 120

次の文を読み 97〜99 の問いに答えよ。

A さん(81 歳、女性)は夫(86 歳)と2人で暮らしている。高血圧症(hypertension)で内服治療をしているが、血圧のコントロールはできている。両眼に老人性白内障(senile cataract)があり、老人性難聴(presbyacusis)のために補聴器を使用している。認知機能は問題なく、日常生活動作〈ADL〉はほぼ自立している。1年前から両眼の羞明、霧視が強くなり、視力が低下して趣味の編み物ができなくなってきた。また、家の中を移動するときに小さな段差につまずいたりドアにぶつかるなど、歩行時の転倒の危険性が増えた。A さんは自宅での生活を安全に送りたい、趣味を続けたいという希望があり、10 日間程度の入院で両眼の超音波水晶体乳化吸引術と眼内レンズ挿入術を行うことになった。

97 入院当日、病棟の看護師が A さんに対してパンフレットを用いて手術前オリエンテーションを行うことになった。A さんへのオリエンテーションの方法で適切なのはどれか。

98 / 120

次の文を読み 97〜99 の問いに答えよ。

A さん(81 歳、女性)は夫(86 歳)と2人で暮らしている。高血圧症(hypertension)で内服治療をしているが、血圧のコントロールはできている。両眼に老人性白内障(senile cataract)があり、老人性難聴(presbyacusis)のために補聴器を使用している。認知機能は問題なく、日常生活動作〈ADL〉はほぼ自立している。1年前から両眼の羞明、霧視が強くなり、視力が低下して趣味の編み物ができなくなってきた。また、家の中を移動するときに小さな段差につまずいたりドアにぶつかるなど、歩行時の転倒の危険性が増えた。A さんは自宅での生活を安全に送りたい、趣味を続けたいという希望があり、10 日間程度の入院で両眼の超音波水晶体乳化吸引術と眼内レンズ挿入術を行うことになった。

98 A さんの手術は局所麻酔下で行われ、10 分程度で終了した。手術中および手術直後のバイタルサインに問題はなく、病室に戻ってきた。A さんは眼痛や頭痛、気分不快などの症状はなく、「無事に終わって良かった」と話している。手術後のAさんへの説明で適切なのはどれか。

99 / 120

次の文を読み 97〜99 の問いに答えよ。

A さん(81 歳、女性)は夫(86 歳)と2人で暮らしている。高血圧症(hypertension)で内服治療をしているが、血圧のコントロールはできている。両眼に老人性白内障(senile cataract)があり、老人性難聴(presbyacusis)のために補聴器を使用している。認知機能は問題なく、日常生活動作〈ADL〉はほぼ自立している。1年前から両眼の羞明、霧視が強くなり、視力が低下して趣味の編み物ができなくなってきた。また、家の中を移動するときに小さな段差につまずいたりドアにぶつかるなど、歩行時の転倒の危険性が増えた。A さんは自宅での生活を安全に送りたい、趣味を続けたいという希望があり、10 日間程度の入院で両眼の超音波水晶体乳化吸引術と眼内レンズ挿入術を行うことになった。

99 手術後2日、A さんは日中はベッドに横になって過ごしている時間が多い。夜間に A さんから看護師に「手術後はゆっくり眠れていません。どうしたらよいでしょうか」という訴えがあった。A さんへの看護師の対応で適切なのはどれか。

100 / 120

次の文を読み 100〜102 の問いに答えよ。

A さん(75 歳、男性)は妻 (75 歳)と2人暮らしで、15年前にParkinson〈パーキンソン〉病(Parkinson disease)と診断された。7年前よりレボドパ〈L-dopa〉を1日3回内服している。Hoehn & Yahr〈ホーエン・ヤール〉重症度分類のステージⅣで、要介護2である。妻は腰痛のため毎日リハビリテーション目的で通院中である。妻の介護負担を軽減するため、A さんは毎月 10 日間、介護老人保健施設の短期入所〈ショートステイ〉を利用している。今回は妻の腰痛が増強したため、A さんは予定を早めて入所した。A さんは握力が低下しているが、スプーンを使用し自力で食事を摂取している。食事中に姿勢が崩れることが多く、むせや食べこぼしがある。

100 看護師の A さんへの食事援助で正しいのはどれか。

101 / 120

次の文を読み 100〜102 の問いに答えよ。

A さん(75 歳、男性)は妻 (75 歳)と2人暮らしで、15年前にParkinson〈パーキンソン〉病(Parkinson disease)と診断された。7年前よりレボドパ〈L-dopa〉を1日3回内服している。Hoehn & Yahr〈ホーエン・ヤール〉重症度分類のステージⅣで、要介護2である。妻は腰痛のため毎日リハビリテーション目的で通院中である。妻の介護負担を軽減するため、A さんは毎月 10 日間、介護老人保健施設の短期入所〈ショートステイ〉を利用している。今回は妻の腰痛が増強したため、A さんは予定を早めて入所した。A さんは握力が低下しているが、スプーンを使用し自力で食事を摂取している。食事中に姿勢が崩れることが多く、むせや食べこぼしがある。

101 A さんは社交的で短期入所中はいつも介護老人保健施設の利用者や職員と笑顔で会話していたが、今回は、会話中に急に表情がなくなり声が聞きとれないほど小さくなったり、手足の震えが出現することがあった。食後に薬を内服すると症状は改善するが、内服して2時間後には同じような症状が現れることがあった。A さんの症状はどれか。

102 / 120

次の文を読み 100〜102 の問いに答えよ。

A さん(75 歳、男性)は妻 (75 歳)と2人暮らしで、15年前にParkinson〈パーキンソン〉病(Parkinson disease)と診断された。7年前よりレボドパ〈L-dopa〉を1日3回内服している。Hoehn & Yahr〈ホーエン・ヤール〉重症度分類のステージⅣで、要介護2である。妻は腰痛のため毎日リハビリテーション目的で通院中である。妻の介護負担を軽減するため、A さんは毎月 10 日間、介護老人保健施設の短期入所〈ショートステイ〉を利用している。今回は妻の腰痛が増強したため、A さんは予定を早めて入所した。A さんは握力が低下しているが、スプーンを使用し自力で食事を摂取している。食事中に姿勢が崩れることが多く、むせや食べこぼしがある。

102 妻の腰痛が改善したため、A さんは自宅に戻ることになった。A さんは「妻に負担をかけないように自分で動けるようになりたい。自宅でできる運動や注意することを教えてください」と看護師に話した。A さんへの指導で適切なのはどれか。

103 / 120

次の文を読み 103〜105 の問いに答えよ。

A ちゃん(2歳、男児)は両親、兄(5歳)の4人家族である。3日前から発熱が続くため、母親と一緒に外来を受診した。診察の結果、川崎病(Kawasaki disease)と診断され、個室に入院となり左手背に点滴静脈内留置針が挿入された。入院中は母親が希望し、A ちゃんに付き添っている。A ちゃんに γ-グロブリン療法とアスピリンの内服が開始されることになった。看護師が γ-グロブリン療法の開始のために訪室すると、A ちゃんは不機嫌にぐずって泣いている。

103 γ-グロブリン療法の開始に伴う看護師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。

104 / 120

次の文を読み 103〜105 の問いに答えよ。

A ちゃん(2歳、男児)は両親、兄(5歳)の4人家族である。3日前から発熱が続くため、母親と一緒に外来を受診した。診察の結果、川崎病(Kawasaki disease)と診断され、個室に入院となり左手背に点滴静脈内留置針が挿入された。入院中は母親が希望し、A ちゃんに付き添っている。A ちゃんに γ-グロブリン療法とアスピリンの内服が開始されることになった。看護師が γ-グロブリン療法の開始のために訪室すると、A ちゃんは不機嫌にぐずって泣いている。

104 A ちゃんの入院中、母親は一度も自宅に帰らずに付き添いを続けている。入院3日の朝に看護師が訪室したところ、母親が「夫から電話があって、A の入院後、兄がほとんど寝ずに大泣きしているらしく、私は心配です」と話している。母親への看護師の対応で適切なのはどれか。

105 / 120

次の文を読み 103〜105 の問いに答えよ。

A ちゃん(2歳、男児)は両親、兄(5歳)の4人家族である。3日前から発熱が続くため、母親と一緒に外来を受診した。診察の結果、川崎病(Kawasaki disease)と診断され、個室に入院となり左手背に点滴静脈内留置針が挿入された。入院中は母親が希望し、A ちゃんに付き添っている。A ちゃんに γ-グロブリン療法とアスピリンの内服が開始されることになった。看護師が γ-グロブリン療法の開始のために訪室すると、A ちゃんは不機嫌にぐずって泣いている。

105 入院4日、A ちゃんは解熱し活気が出てきた。翌日、看護師が A ちゃんを観察すると、手指の先端から皮膚が膜のように薄くむけていた。この所見に対する看護師のアセスメントで適切なのはどれか。

106 / 120

次の文を読み 106〜108 の問いに答えよ。

A さん(33 歳、初産婦、会社員)は夫と2人で暮らしている。妊娠 28 週5日、夕方から下腹部に生理痛のような痛みを感じ、少量の性器出血があったため来院した。来院時、子宮2cm 開大、未破水、 8分おきに 20 秒持続する子宮収縮があり、切迫早産(threatened premature delivery)と診断された。子宮収縮抑制薬(リトドリン塩酸塩)の点滴静脈内注射と安静による治療が開始された。

106 点滴を開始して 30 分後に看護師が訪室すると、A さんは Fowler〈ファウラー〉位で休んでいた。このときの A さんの状態で看護師が注意して観察すべき項目はどれか。

107 / 120

次の文を読み 106〜108 の問いに答えよ。

A さん(33 歳、初産婦、会社員)は夫と2人で暮らしている。妊娠 28 週5日、夕方から下腹部に生理痛のような痛みを感じ、少量の性器出血があったため来院した。来院時、子宮2cm 開大、未破水、 8分おきに 20 秒持続する子宮収縮があり、切迫早産(threatened premature delivery)と診断された。子宮収縮抑制薬(リトドリン塩酸塩)の点滴静脈内注射と安静による治療が開始された。

107 切迫早産(threatened premature delivery)の症状がなくなり、A さんは妊娠 35 週0日で退院した。妊娠 36 週0日に妊婦健康診査のために来院した。ノンストレステスト〈NST〉を実施中に、「気分が悪い」とナースコールがあり看護師が訪れると、A さんは仰臥位になっていた。A さんへの対応で看護師が最初に行うのはどれか。

108 / 120

次の文を読み 106〜108 の問いに答えよ。

A さん(33 歳、初産婦、会社員)は夫と2人で暮らしている。妊娠 28 週5日、夕方から下腹部に生理痛のような痛みを感じ、少量の性器出血があったため来院した。来院時、子宮2cm 開大、未破水、 8分おきに 20 秒持続する子宮収縮があり、切迫早産(threatened premature delivery)と診断された。子宮収縮抑制薬(リトドリン塩酸塩)の点滴静脈内注射と安静による治療が開始された。

108 A さんは妊娠 36 週5日、 8時に分娩が開始した。16 時 30 分に子宮口全開大、16 時 35 分に自然破水、18 時 30 分に男児を出産した。分娩時出血量は 350 mL、児の Apgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後9点であった。A さんの分娩のアセスメントで適切なのはどれか。

109 / 120

次の文を読み 109〜111 の問いに答えよ。

A さん(34 歳、初産婦)は妊娠 39 週6日に 3,000 g の女児を出産した。分娩後の母児の経過は順調である。出生後 12 時間、看護師が A さんの児の観察を行った。児は活気がありバイタルサインは安定しており、排便が認められた。直接授乳を開始している。出生後の排尿回数は4回、排便回数は3回である。

109 便の写真(別冊No. 2)を別に示す。このときの A さんの児の便はどれか。

110 / 120

次の文を読み 109〜111 の問いに答えよ。

A さん(34 歳、初産婦)は妊娠 39 週6日に 3,000 g の女児を出産した。分娩後の母児の経過は順調である。出生後 12 時間、看護師が A さんの児の観察を行った。児は活気がありバイタルサインは安定しており、排便が認められた。直接授乳を開始している。出生後の排尿回数は4回、排便回数は3回である。

110 日齢2。A さんの児の胎外生活への適応は順調に経過している。哺乳回数は1日8回。A さんは母乳育児を希望しているが、児に乳頭を吸われると痛いと話しており、左右の乳頭に軽度の発赤が認められる。このとき看護師が観察する項目で優先度が高いのはどれか。

111 / 120

次の文を読み 109〜111 の問いに答えよ。

A さん(34 歳、初産婦)は妊娠 39 週6日に 3,000 g の女児を出産した。分娩後の母児の経過は順調である。出生後 12 時間、看護師が A さんの児の観察を行った。児は活気がありバイタルサインは安定しており、排便が認められた。直接授乳を開始している。出生後の排尿回数は4回、排便回数は3回である。

111 日齢4。看護師が A さんの児を観察したところ、バイタルサインは、体温(直腸温!)37.3 ℃、呼吸数 55/分、心拍数 134/分。経皮ビリルビン 20.0 mg/dL であった。A さんの児の状態で医師に報告が必要なのはどれか。

112 / 120

次の文を読み 112〜114の問いに答えよ。

A さん(20 歳、女性)は境界性人格〈パーソナリティ〉障害(borderline personality disorder)の診断を受け、精神科外来に通院中である。ある日、人間関係のトラブルから処方されていた睡眠薬を過量服薬して自殺企図をしたところを家族に発見され、救命救急センターに搬送された。

112 A さんは救急外来で治療を受け会話ができるまでに回復した。A さんへの看護師の最初の対応で適切なのはどれか。

113 / 120

次の文を読み 112〜114の問いに答えよ。

A さん(20 歳、女性)は境界性人格〈パーソナリティ〉障害(borderline personality disorder)の診断を受け、精神科外来に通院中である。ある日、人間関係のトラブルから処方されていた睡眠薬を過量服薬して自殺企図をしたところを家族に発見され、救命救急センターに搬送された。

113 A さんは身体的な治療を受けた後、精神科病棟に入院することになった。入院3日の 22 時、A さんがハサミを貸してほしいとナースステーションに来た。日勤の看護師がいる時間帯のみ付き添いでハサミの貸出が可能という主治医からの指示を伝えると「看護師 B は貸してくれたのに。こんなひどい対応をする看護師はあなただけだ」と話し、その場を動かない。このときの A さんへの対応で適切なのはどれか。

114 / 120

次の文を読み 112〜114の問いに答えよ。

A さん(20 歳、女性)は境界性人格〈パーソナリティ〉障害(borderline personality disorder)の診断を受け、精神科外来に通院中である。ある日、人間関係のトラブルから処方されていた睡眠薬を過量服薬して自殺企図をしたところを家族に発見され、救命救急センターに搬送された。

114 入院1週、A さんは看護師ごとに言動や態度を変えることが多く、病棟では Aさんに対して共感を示す看護師と、拒否的な態度を示す看護師に分かれてしまった。そのため、病棟の看護師はチームでの対応についてカンファレンスを行った。A さんへの看護師のチームとしての対応で適切なのはどれか。

115 / 120

次の文を読み 115〜117 の問いに答えよ。

A ちゃん(6歳、男児)は父親(50 歳、会社員)、母親(48 歳)、姉(11 歳)と4人で暮らしている。Duchenne〈デュシェンヌ〉型筋ジストロフィー (Duchenne muscular dystrophy)で身体障害者手帳(肢体不自由1級)が交付されている。喀痰吸引、胃瘻による経管栄養が必要で、訪問看護を週に2回利用している。まばたきの回数で「はい」と「いいえ」の意思表示はできるが、視線や上肢の動きには誤動作もあり、構音障害もあるため家族以外では意思の判断が難しい。また、手指での細かい操作はできない。A ちゃんは次年度から姉と同じ小学校の特別支援学級に通い、通常の学級の児童と交流の予定がある。

115 入学時に担任がAちゃんの意思を確認する方法で最も適切なのはどれか。

116 / 120

次の文を読み 115〜117 の問いに答えよ。

A ちゃん(6歳、男児)は父親(50 歳、会社員)、母親(48 歳)、姉(11 歳)と4人で暮らしている。Duchenne〈デュシェンヌ〉型筋ジストロフィー (Duchenne muscular dystrophy)で身体障害者手帳(肢体不自由1級)が交付されている。喀痰吸引、胃瘻による経管栄養が必要で、訪問看護を週に2回利用している。まばたきの回数で「はい」と「いいえ」の意思表示はできるが、視線や上肢の動きには誤動作もあり、構音障害もあるため家族以外では意思の判断が難しい。また、手指での細かい操作はできない。A ちゃんは次年度から姉と同じ小学校の特別支援学級に通い、通常の学級の児童と交流の予定がある。

116 A ちゃんが小学校に入学して6か月が経過した。小学校への送迎は母親が行っており、学内での喀痰吸引や経管栄養の注入は小学校に配置されている看護師が行っている。A ちゃんは体調も安定しており、小学校での生活にも慣れてきた。Aちゃんの母親は「夫は朝早く出勤し、長女もまだ小さく、A を小学校に連れて行くまで忙しくて大変です」と訪問看護師に話した。訪問看護師は保健所の保健師に相談し、A ちゃん宅で家族も含めて A ちゃんが利用できる支援サービスを検討することにした。A ちゃんと家族に利用を勧める支援サービスで適切なのはどれか。

117 / 120

次の文を読み 115〜117 の問いに答えよ。

A ちゃん(6歳、男児)は父親(50 歳、会社員)、母親(48 歳)、姉(11 歳)と4人で暮らしている。Duchenne〈デュシェンヌ〉型筋ジストロフィー (Duchenne muscular dystrophy)で身体障害者手帳(肢体不自由1級)が交付されている。喀痰吸引、胃瘻による経管栄養が必要で、訪問看護を週に2回利用している。まばたきの回数で「はい」と「いいえ」の意思表示はできるが、視線や上肢の動きには誤動作もあり、構音障害もあるため家族以外では意思の判断が難しい。また、手指での細かい操作はできない。A ちゃんは次年度から姉と同じ小学校の特別支援学級に通い、通常の学級の児童と交流の予定がある。

117 A ちゃんは入学して1度も入院することなく2年生になった。A ちゃんの母親はケアに必要な物品を学校の看護師に渡す際に「A は学校に通うようになり、お友達が増えて本当によかったと思います。それに比べて私は仕事をしていないし、Aに友達ができた喜びや日々の苦労を理解してもらえる友達がいません。A の同級生の親には年齢が近くて話しやすい人がいません」と話した。A ちゃんの母親への提案で最も適切なのはどれか。

118 / 120

次の文を読み 118〜120 の問いに答えよ。

A さん(57 歳、男性、無職)は妻(55 歳、会社員)と2人で暮らしている。A さんは、飲酒が原因で仕事での遅刻や無断欠勤が続いたため1年前に職場を解雇された。その後も朝から自宅で飲酒する生活が続き、体調が悪化したため受診し、アルコール性肝硬変(alcoholic cirrhosis)とアルコール依存症(alcohol dependence)と診断された。医師から断酒を指導されていたが実行できず通院していなかった。A さんは最近、倦怠感が強く食欲がなく、1週前から飲酒もできなくなった。妻に付き添われて受診した際、外来のトイレで吐血し倒れ食道静脈瘤破裂(rupture of esophageal varices)と診断され入院した。

身体所見:呼びかけに応じるが反応が遅い。腹水や浮腫はない。手指の振戦はない。
体温 37.0 ℃、呼吸数 22/分、脈拍 98/分、整、血圧 92/50 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO₂〉98 %(room air)。

118 入院時、A さんへの看護師の対応で適切なのはどれか。

119 / 120

次の文を読み 118〜120 の問いに答えよ。

A さん(57 歳、男性、無職)は妻(55 歳、会社員)と2人で暮らしている。A さんは、飲酒が原因で仕事での遅刻や無断欠勤が続いたため1年前に職場を解雇された。その後も朝から自宅で飲酒する生活が続き、体調が悪化したため受診し、アルコール性肝硬変(alcoholic cirrhosis)とアルコール依存症(alcohol dependence)と診断された。医師から断酒を指導されていたが実行できず通院していなかった。A さんは最近、倦怠感が強く食欲がなく、1週前から飲酒もできなくなった。妻に付き添われて受診した際、外来のトイレで吐血し倒れ食道静脈瘤破裂(rupture of esophageal varices)と診断され入院した。

身体所見:呼びかけに応じるが反応が遅い。腹水や浮腫はない。手指の振戦はない。
体温 37.0 ℃、呼吸数 22/分、脈拍 98/分、整、血圧 92/50 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO₂〉98 %(room air)。

119 入院当日、Aさんは緊急に内視鏡的治療を受けた。入院7日、Aさんは食道静脈瘤(esophageal varices)下 血の治療のため、食道静脈瘤硬化療法を受けることになった。治療前のバイタルサインは、体温 36.7 ℃、呼吸数 16/分、脈拍 72/分、整、血圧 126/70 mmHgである。検査所見は、血小板 15 万/μL、プロトロンビン時間〈PT〉10 秒 85 % である。入院後は吐血していない。A さんが食道静脈瘤硬化療法を受けた直後に注意すべき症状はどれか。

120 / 120

次の文を読み 118〜120 の問いに答えよ。

A さん(57 歳、男性、無職)は妻(55 歳、会社員)と2人で暮らしている。A さんは、飲酒が原因で仕事での遅刻や無断欠勤が続いたため1年前に職場を解雇された。その後も朝から自宅で飲酒する生活が続き、体調が悪化したため受診し、アルコール性肝硬変(alcoholic cirrhosis)とアルコール依存症(alcohol dependence)と診断された。医師から断酒を指導されていたが実行できず通院していなかった。A さんは最近、倦怠感が強く食欲がなく、1週前から飲酒もできなくなった。妻に付き添われて受診した際、外来のトイレで吐血し倒れ食道静脈瘤破裂(rupture of esophageal varices)と診断され入院した。

身体所見:呼びかけに応じるが反応が遅い。腹水や浮腫はない。手指の振戦はない。
体温 37.0 ℃、呼吸数 22/分、脈拍 98/分、整、血圧 92/50 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO₂〉98 %(room air)。

120 A さんは食道静脈瘤硬化療法を終えて、アルコール依存症(alcohol dependence)の治療を受けるために精神科病院に転院した。転院して2か月、病棟では A さんの退院に向けた話し合いが進められている。A さんは「退院した後にお酒をやめられるか自信がない。体力が落ちており、何もしていないとお酒を飲んでしまいそうです」と悩みを打ち明けた。A さんへの看護師の声かけで適切なのはどれか。

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